初心者も簡単DIY!壁紙にペンキを塗る方法【作業編】
いよいよペイントですね〜!楽しみ!
ちょっと待って!ペイントの前に一番大事な養生がまだできてないですよ〜
え?養生?なにをするの?
養生はペンキを塗らない部分をカバーすることです。
養生をしっかりできるかどうかで仕上がりが決まるくらい大事なんです!
養命酒、じゃなくて、養生 命ですよ!!!
まずは養生から
養生という言葉はご存知でしょうか?
なんとなく知っている方も、とても大事な言葉なので、おさらいしておきましょう。
養生とは、ペンキを塗らない部分をマスキングテープやビニールシートなどでカバーすることをいいます。
枠や巾木、回縁と壁・天井の境目、家具やエアコン、窓や扉、カーテンレールなど、しっかりとカバーしましょう。
養生は仕上がりの良し悪しを左右する、重要な工程です。できるだけしっかり養生をしましょう。
家具を移動
まずは家具を移動しましょう。
スペースがあるのなら、作業する部屋とは別の場所に移動するのがベストです。
スペースの関係で、作業する部屋から移動できない場合は、なるべく部屋の中心部に集め、その上に大きめのビニールシートをかぶせると、一度で家具の養生ができます。
私が自室のペイントをした時は、ベッド以外の家具は別の部屋に移動できたものの、ベッドは分解しないとドアを通れなかったので、ベッドだけ部屋に置いたままシートをかぶせて作業しました。
養生の順序
養生は下から上(床から天井)へ向かって進めます。床→巾木→枠といった順序です。
そうすることで、塗料のたまりやすいコーナー部は2重貼りになり、にじみ混みを防げます。
順序が逆になると、上から下へ流れてくる塗料がにじみ混みやすくなるので、気をつけてください。
なお、養生を剥がす時は、上から下へ向かって剥がすので、順序通りに剥がしやすくなります。
テープをカットした部分を少し折り曲げておく(ユニクロで買い物した時、テープの端っこがつかみやすいように折り曲げてありますよね)と、剥がすときに端を見つけやすいです!
コンセートプレートをはずそう
コンセントプレートもはずした方が、塗装作業がはかどります。
プレートの上からマスキングテープで養生する方法もOKですが、プレートをはずすのは意外と簡単なので、トライしてみてください。
外のカバーは手でパカっと簡単にはずれます。
下の枠はドライバーを使ってはずし、差込口にマスキングテープを貼れば終了!
細かいところですが、コンセートプレートを汚してしまわないためにも、塗装作業でプレート周りを慎重にならずサクサク進めるためにも、ぜひはずしてくださいね。
床を養生
巾木(床と壁の境界部分に取り付けられている長い木(or樹脂)の板)の中央付近にマスカーのテープ部を貼り、右方向に貼り伸ばしていきます。
角の部分は剥がれてこないように、特にしっかりと貼り付けましょう!
その後、マスカーのビニールシート部分を手前に広げ、端をマスキングテープで止めておきます。
【準備編】でご紹介した、1100mmのマスカーであれば、壁から1m10cmまでの床養生が完成です!
天井を塗る場合は、床全面をビニールシートなどで養生してください。
巾木を養生
さきほどマスカーを貼った巾木の上の面をマスキングテープで養生します。
テープを貼る時は、壁から1〜2mm隙間(巾木が1〜2mm見える程度)をあけて貼ると、仕上がりのラインがスッキリと美しく通ります。
テープは折り曲げず、巾木の上に笠を作る感じにしましょう。
その他の養生
- エアコン…壁との境目付近をマスカーでぐるりと貼り、ビニールシートを広げてエアコンを包み込んで留めると上手く養生できます
- 扉・窓・カーテンレール…マスカー・ビニールシートや新聞紙で覆いましょう
クロスの補修
きれいにする
クロスについたホコリや汚れを取り除きましょう。クロスの汚れって、普段の生活ではあまり気にしていないかもしれませんが、結構汚れているものです。
中性洗剤を薄めた水で絞った雑巾で拭き取り、仕上げに水拭きしてください。
汚れが残ったままだと、塗装のノリが悪かったり、後になって汚れがシミになって浮き上がってくる場合もあります。
カビが生えている場合も、カビ取り剤で除去し、水拭きして乾かしてくださいね。
剥がれ・めくれ・浮き
クロスの剥がれや継ぎ目のめくれは接着剤を塗って貼り直しましょう。
接着剤は木工用ボンドやジョイントコークを使い、塗ってすぐではなく、少し乾かしてから貼り付けるのがコツです。ジョイントコークはホームセンターにもありますよ。
クロスに浮きがある場合は、注射器で接着剤を注入し、圧着すると膨らみがおさまります。
いよいよ塗装
養生とクロスの補修ができたら、いよいよ塗装作業です!
しつこいようですが、
「塗装は養生と準備が80%」
とプロが言うように、美しく仕上げるために一番長い時間を費やすのが養生と準備です。
詰めの甘いところがないか、もう一度チェックしてから、塗装作業に入りましょう!
塗装作業の鉄則
先に塗りやすい壁を塗って、後から天井を塗ると、垂れた塗料が壁に付いてしまい、壁を塗り直なくてはなりません。
そのため、作業は上から下へが鉄則です。
塗料の準備
塗料をバケットに移す時は、缶を上下に振り、開缶後、割り箸などでよくかき混ぜましょう!
顔料が缶の底に沈んでいるので、そのまま移すと、均一になりません。
バケットに1/3ほど塗料を入れ、少なくなったら足していきます。乾燥してしまうので、くれぐれも全部入れないでくださいね!
刷毛塗り
まずは、巾木・回縁と壁・天井の境界やコーナーなど、ローラーの入らない細かい部分を先に刷毛で塗ります。
その後大きな面をローラーで塗るのが基本です。
新しい刷毛を使う時は、抜け毛が塗料に混ざってしまわないように、使用前に揉みほぐして抜けそうな毛を取り除いておきましょう。
刷毛の根元にボロ布を巻きつけておくと、高いところを塗っていても、垂れてきた塗料で手元を汚さずにすみますよ!
ローラー塗り
バケットに網をセットし、ローラーの余分な塗料をしごくために、網の上で何度か転がしましょう。
ローラーを強く、早く動かすと塗料が飛び散ってしまうので、ゆっくりと動かします。また、何度もゴシゴシと同じところを転がさず、大きく動かすほうが、疲れず、仕上がりもきれいです!
水性塗料は2回塗りが基本です。
1回目を塗って乾いてから、2回目を塗って仕上げます。
1回目に厚く塗るのはタブー!厚く塗ると乾きが遅いだけでなく、表面が乾いても中が乾いておらず、縮みやひび割れが起こる場合があるので、注意!
いろいろ注意点ばかり書いていますが、神経質にならなくても大丈夫!
子供たちに好きに塗らせて、大人が仕上げでフォローすればキレイに仕上がります!
そもそも、DIYなんて楽しくなきゃやってられない!ですよね。
最低限、ここだけは!というところだけ抑えて、あとは楽しく!ね!
インターバル
1回目を塗り終えたら、塗料が乾燥するまで待ちます。
塗りムラが気になるかもしれませんが、2回目を塗ればきれいになるので心配しないで大丈夫です。
休憩中にバケットの中の塗料や刷毛、ローラーに付いた塗料の乾燥を防ぐため、新聞紙やビニールなどで覆いましょう。
刷毛やローラーは塗料の中に浸けておくといいですね。
指で触っても塗料が付かない状態になれば、2回目を塗り始めてOKです!
2回目=仕上げの塗装
さて、1回目の塗装が乾燥したら、いよいよ仕上げ=2回目の塗装です。
1回目と同じ要領で進めましょう!もう慣れてきてスイスイ塗れるでしょう。
仕上げ
養生をはずす
2回目を塗り終え、塗料が生乾きの時に養生をはずします。はずす時は上から下へ向かって進めます。
テープと一緒に引っ張られ、塗膜が剥がれる場合があるので、慎重にゆっくりと剥がしましょう!
どうしても引っ張られるようならば、テープの境目にカッターを入れるなど、できるだけ塗膜を傷つけないように。
剥がしたゴミは床養生の上に捨てていき、最後に床養生のシートを丸めると、ゴミがまとまって効率的です!
後片付け
バケットに残った塗料は缶に戻してOK!
蓋をきっちり閉めて涼しいところで保管すれば、1年ほど保ちます(各メーカー・塗料によって違うと思いますが)
水性塗料なので、使った刷毛やローラー、バケットも水洗いすれば落ちます。
ただ、きれいな状態になるまでには結構時間が掛かるので、私はいつも使い捨てにしています。
DIYなんだから気軽に!楽しく!
全くの初心者の方にもわかるように!と思いながら書くと、こんなに長くなってしまいました。
いろいろ細かいところまで解説していますが、本音を言うと…
失敗しても、それも思い出!
だから気軽に!おもいっきり楽しんでほしい!
そう思っています。
10年くらい前、私は自分の部屋の天井から壁から建具に至るまで、全部塗りました。
その時は本当に楽しくって、もっと誰かにこの楽しさを知って欲しいと強く思いました。
準備も養生も、初めてだと、これでいいのかな?と不安になると思いますが、塗装職人さんではないので、ちょっとくらい雑でも大丈夫!
それよりも、自分でペイントする、という体験を楽しんで欲しいと思います。
幸い、DIYブームのおかげで、材料も手に入りやすいですし、気軽に始めてみませんか?
きっとやみつきになります。きっと…笑