片づけのプロ目線でレビュー『人生を思い通りに操る 片づけの心理法則』メンタリストDaiGo
こんにちは!山口です。
みなさん、メンタリストDaiGoさんはご存知ですか?
TV番組でのフォーク曲げ(スプーンじゃないよ)や、人の心を読むパフォーマンスを見て驚いた方も多いのではと思います。
TV番組への露出は減りましたが、最近は本を出版したり、大学で教鞭を執られているんですよ。
失礼ながら、実はDaiGoさんにそれほど興味を持ったことはありませんでした。
ところが、偶然立て続けに何人かのお友達に彼の本を貸してもらって読んでみたところ、シンプルで内容がとてもわかりやすい!
忙しい日々の合間に読むのにピッタリなんです!
そんなDaiGoさんが片づけの本を出されたと知り、*ライフオーガナイザー®目線で読んでみることにしました。
*ライフオーガナイザー:アメリカでは一般的に認知されている職業、思考と空間の整理のプロ『プロフェッショナル・オーガナイザー』の日本版の職業
『片づけの心理法則』のコンセプト
この本のコンセプトは
- 本書は部屋がきれいになることをゴールにした本ではありません。
片づけで人生を最大化し、幸福を手に入れるための本です。- 本書では、一度片づけたら二度と元に戻らない片づけの技法を伝授します。
- 本書で紹介する片づけの習慣で、自分の大切なことに使える時間、お金、体力は最大化されます。
つまり、片づけで人生は思い通りに操れるのです!
いいですね〜。
DaiGoさんは、ライフオーガナイズを知っているの?と思うくらいです。
片づけられないと思っている方は、「片づけ」や「減らすこと」そのものを目標にしてしまい、なかなか進められずに挫折してしまうことが多いかもしれません。
でも、本当は片づけてどうしたいか?というところが大事で、何のために片づけるのかをじっくり考える時間がまず必要なんです。
片づけの方向性を間違うと、たとえきれいな部屋になったとしても、その状態を維持するための掃除に時間を取られてしまったり、本末転倒になりますからね。
世の中には、幸福な人と、そうでない人がいます。
いったい、両者の間にはどんな違いがあるのでしょうか?
(中略)
それは、限りある時間やお金、体力や注意力といった自分のリソースを、人生において達成したい目標に集中できているかどうか、です。
そう、限られた人生を自分がやりたい事に集中するために、それを邪魔する、「多すぎるモノや情報」が取り散らかった環境を変えようということです。
決してきれいな部屋にしましょう!ってことじゃないんです。
どうですか?
「ほんと、そうだよな〜」と思いませんか?
展開と内容
第1章 自由な時間が増える!片づけの基本・3原則
第2章 心理的片づけで得られる5つのメリット
第3章 迷わずに捨てる!モノが勝手に減っていく7つの質問
第4章 これで二度と散らからない!毎日の片づけ習慣7
第5章 理想の部屋をつくる!エリア別・片づけの鉄則5
第6章 スケジュールの片づけ 時間を最大活用する7つのテクニック
第7章 迷わない人生を生き、人生を最大化する8週間プログラム
今まで片づけ本などで情報を取り入れたことのある方でも、DaiGoさんの切り口は新鮮だと感じるはず。
すでに知っていることも、別の角度からのアプローチでさらに深く腑に落ちたり、点と点が繋がって線になる感覚を味わえました。
『線になる=行動できる』ので、読んでいる最中から片づけたくてウズウズ。
特に、第3章の『モノが勝手に減っていく7つの質問』に私はグッときましたよ。
わかっていても、捨てられない
一度手に入れたモノを手放す時には、損失回避の法則(モノを失うことに対する怖れや、損をしたくないという心理)が働いて、ブレーキがかかってしまいます。
「本当に大事なことに集中するために片づけをするんだ!」と頭ではわかっている。
でも、いざ捨てるとなると、「捨てるべきモノ」を前に躊躇してしまうことってありませんか?
私も結構ここでつまずきます。
そこで、捨てられない人が捨て体質になれる思考法として、
「モノが勝手に減っていく7つの質問」が紹介されています。
これだ!と思ったのは、
現在の思考を持ったまま、「購入日に戻ったら、これを買うか?」と自分に問いかけてみます。
今捨てるかどうかを迷っているようなモノなら、「あの日に戻れたら買わない!」というモノですよね?
でも、一度手に入れたモノは手放すのが惜しくなり、そのモノの価値まで見誤ってしまうところが怖いところ。
「お金を出して買ったんだから、自分にとって必要なモノに違いない」と思い込むことを繰り返しているうちに、自分自身をも見失ってしまいます…
そうならないためにも、過去の間違った選択を振り返って、失敗を認めることが大事!と書かれています。
さらに、「あの日に戻れたら買わないモノ」を処分するだけでなく記録することで、未来の買い物の失敗防止に生かそうということでした。
そうそう、失敗パターンっていくつか思い当たるものがあります。
私の場合は、「お得なまとめ買い」「○円以上で送料無料」がドツボです。
そんなにたくさんいらないけど、安いし・・とポテトチップスがダンボール4箱届いた時は、4種類を1袋ずつ食べただけで、賞味期限切れまで放置して捨てました…
愚かですよね…
それ以来、まとめ買い系にはいくら安くても手を出さないようになりました。
やっぱり、捨てるって勇気がいるし、しんどいことなので「本当に必要でないものを手に入れない」のが大事ですよね。
これから買うモノを減らすには
「本当に必要でないものを手に入れない」=「これから買うモノを減らす」には、私的に一番ヒットしたこの質問、
何かを買いたくなったら、「お金が無限にあったら、本当にこれを買うか?もっといいモノを買うのではないか?」と自分に質問してみます。
すると、中途半端なモノを買うことが劇的に減るのです。
なぜなら、「本当にこれは自分にとって一番いいモノなのか」と考えるから。
お金があって「いつでも買える」なら、心の余裕から人はそれほどモノを買わなくなるもの。お金が少ないからこそ、衝動的に安いものをたくさん買ってしまうのです。
うわぁ〜。耳が痛い。痛すぎる。
「今しか(安く)買えない」から「いつでも買える」に思考をスライドすると、確かに物欲はなくなりますね。
そして、「大富豪は中途半端なモノに魅力を感じない=自分にとって一番いいモノを意識する」ことで、本当に欲しいわけでもない中途半端な買い物がなくなると書かれています。
本当にそう!中途半端なモノを買って何度後悔したことか。
だから、PCやスマホなどは本当にコレ!と思うものを妥協せず、高くても買うようにしています。(簡単に買い替えできないですしね)
まあ、本当の大富豪ではないので、全てにおいて一番いいモノを!なんてできませんが、中途半端な買い物は減るだろうなと思います。
例えば、女性は洋服を中途半端に買っちゃう率が高いかもしれませんね。
自分が中途半端な買い物をしてしまいそうな『モノ・場面』で「大富豪思考」を使うと、中途半端なモノを買わなくなり、無駄なモノが自然に減っていくと書かれていました。
・自分が無駄に買いすぎてしまう種類のモノ →洋服・文具など
・自分がつい無駄遣いをしてしまう場面 →100円ショップ・ホームセンターに行った時など
単価が安いと中途半端な気持ちで手に入れてしまうことが多いので、これからは『大富豪』のつもりで、選んでみたいと思います。
ーまとめー こんな人におすすめ
DaiGoさんはとても論理的かつ合理的な方です。
だからこそ、写真が1枚も存在しない本で、読者に片づけを実行させることができるんだと思います。
世の中のほとんどの「片づけ本」には収納の方法や、片づいたお部屋の写真が載っていて、ついついそのスッキリときれいなお部屋を目標にしてしまいがち。
でも、目標はきれいな部屋にすることではない!というコンセプトだからこそ、あえて写真を載せず、読者自身の人生の目標にしっかりフォーカスさせ、動機付けをしているんだと感じました。
書籍の中は、約9割が文字で、イラストや表がたま〜にあるくらいです。
しかも、色もブルーとグレーしか使われていない、昔のドリルみたいな感じの配色。
ここでうっ・・となってしまう方もいるかもしれませんが、読めばきっとその理由がわかると思います。あえて、地味で文字ばかりにしてるという。
書き方も、どちらかというと男性に響きそうな感じ(ロジカル)ですが、「きれい!素敵!」とイメージを膨らませることは十分したので、次は着実に行動できる方法を知りたい!と感じている方にオススメです。
私も興味半分で読んでみましたが、すぐに片づけたくなり、幼稚園が学級閉鎖になった3日間、朝からせっせとキッチンの収納や、洗面所の収納を片づけました!
せっかくなので、第4章 これで二度と散らからない!毎日の片づけ習慣7にあった、
写真暗示:「片づいた状態」を写真におさめて飾る(プリントアウトして壁に貼る)
を早速実行したいと思います。(壁じゃないけど)
うわうわ、1番片づいた状態というけれど、写真で客観的に見ると、まだまだモノが多いですね…
きれいじゃなくて、ごめんなさい!
食器が好きなので、どうしてもギューギューに詰め込んででも所有したかったのですが、ちょっとコレ見たら考え直したくなりました(笑)
ということで、片づけたくて仕方ない!という気持ちになりたい方には、とってもオススメの本です。