185万円!【全自動衣類折りたたみ機】ランドロイドがすごい!
残念ながら、ランドロイドの開発が中止されました。
全自動洗濯物たたみ機「ランドロイド」の開発で注目を集めたセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズは2019年4月23日、東京地裁に破産手続き開始の申し立てを行いました。
夢の衣類折り畳みロボ「laundroid」開発会社が倒産、負債総額は22億5000万円
みなさん、お洗濯って好きですか?
お洗濯といっても、実は細かく工程が分かれていますよね。
- 洗う
- 干す
- 乾かす
- 取り入れる
- たたむ
- 分ける
- 戻す
私は「分ける」まではスイスイ〜ですが、その先の「戻す」が面倒になって、しばらくソファに置いたままになっていることが…汗
どうも人によって得意な工程と、苦手な工程がありそうですよね。
「たたむ」「分ける」が苦手な方は、ぜひ読み進めてください!
全自動衣類折りたたみ機 ランドロイド
「ランドロイド」という名前を耳にしたことってありますか?
「ランドロイド」とは、全自動衣類折りたたみ機です。ふ〜ん。洗濯物をたたむだけか…と思いました?
実は、世界初なんですって!
構想から12年を掛け、ようやく2018年に発売されることになったそうで、今注目を集める熱い商品です。そんな「ランドロイド」について、11月13日の*LivePicksに社長自ら出演され、興味深いお話をされているのを拝見したので、シェアしたいと思います。
*LivePicksとはNewsPicksとホウドウキョクが連携し、最先端のテクノロジーや経済の深層をコメンテーターと共に紹介してくれるライブ配信番組です。(ホウドウキョクは2019年3月31日で更新終了)
ランドロイドの開発にいたるまで
世界中の注目を集める、「ランドロイド」。
乾いた洗濯物を20~30枚ほどただ入れるだけで、たたんで、家族ごとに仕分けしてくれます。(家族仕分けモード)セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ社長の阪根さんのお話によると、ランドロイドの開発のきっかけは奥様だったそう。
社長は日本発のイノベーションを起こしたいと考え、いろいろテーマを探っていたそうですが、思いつくアイデアは既に誰かが手がけていることがほとんど。
その理由を、理系の開発分野は男性ばかりだから、どうしても考えがバッティングすると。
2年くらいテーマが見つからず、ここは女性の意見を!と奥様に尋ねたところ、洗濯物をたたんで欲しいとのアイデアが出たそう。
そして、「自動洗濯たたみ機」というアイデアは、世界中でまだ誰も着手していないことがわかり、開発を始めるに至ったそうです。
どんなものなのか?
2018年に発売予定のランドロイド。
乾いた衣類をたたんで仕分けてくれるのはわかりましたが、できないこともあるのでしょうか?
ランドロイドにもできないことが3つありました。
- 裏返すこと
- ボタン留め
- 靴下のペアリング
旦那さんや息子さんには、表に返す教育をしてくださいとのことでした(笑)
次に、ワイシャツなどのボタンを留めることができない=たためないので、どうしてもシャツ類をたたんで欲しければ、投入する前に3、4つボタンを留めてから入れると良いそうです。
最後に、靴下のペアリング!
これができないのはとっても残念ですが、技術的にまだ難しいそうです。
例えば同じ黒でもテクスチャーが違っていたり、本当はペアなのに片方縮んでいる場合もあり、正解率がなかなか上がらない…
でもこの先、ちゃんとペアリングができるよう、鋭意開発中だそうです。
「ランドロイド」自体がWifi環境で使用し、アップデートやディープラーニングしていくものなので、今はできなくても、いずれできるようになるでしょうね。
マーケットリサーチで思わぬ回答
おもしろかったのが、「ランドロイド」がどれくらいの時間でたたんでくれるのか?というところ。
人が洗濯物を1枚たたむのは、数十秒。
対して「ランドロイド」は1枚10分以上かかるそうです!
ということは、20〜30枚だと・・・4〜6時間!!
これでは需要がないかなと、マーケットリサーチをしたところ、
『早くたためる方がいいが、たたんで仕分けまできちっとできるなら時間がかかってもOK』という回答がほとんどだったそう。ということで、夜寝ている間や朝からお昼までの時間など、他のことと平行しながら使用するイメージで習慣化の提案をされていました。
Live配信ならではの鋭い質問
ここで、視聴者の方からの質問に答えるコーナーに。
Q:介護施設への導入は?
A:基本はBtoCだが、介護現場に導入することで、本当にやるべき仕事に集中してもらえると思い、検討している。
Q :アパレル向け・集合住宅向けは?
A:介護施設と同様の考え方。
Q:たたむ作業の失敗率は?
A :綿のTシャツ、ズボン、タオルなどはかなり精度が高いが、苦手な物もある。
例えば、某社のつるっとした下着など(ユニクロですね 笑)。
Q:洗濯乾燥機と一体化する予定は?
A:既にPanasonicと提携したので、今後に期待。また、大和ハウスとも提携し、ホームビルトイン型の開発も進める(新築時に壁に埋め込ませ、各部屋まで自動搬送させる構想)。
Q:将来的な価格は?
A:初期は世界初ということもあり、高級路線だが、一般に普及できるレベルまでさげていきたい。洗濯乾燥機一体型で30万円、たたみ専用型で20万円程度。
Q:すごく大きいけれど・・
A:今の基準は、高さ:2Lの長ズボン、幅:バスタオル、奥行き:カメラの視野だが、食器洗い機と同じように、大きなものはたためない小型化したものというのも考えている。
Q:いつぐらいに普及する?
A :食器洗い機のように、世界中に普及するのが2025年と想定している。
Q:音はうるさくない?
A:静音設計で35db以下。水を使わず、コンセントにつなぐのみなので、寝室でも十分使える。
社長が関西人ということもあり、話がとてもテンポよく、時折笑いを混ぜながら答えていらして、とても感じが良い方だな〜という印象を受けました。
なにより、ランドロイドへの熱い想いがバシバシ伝わってきて、ビジョンも明確で、応援したい気持ちでいっぱいに。
こんな短時間で人を惹きつけるなんて…
これも才能ですね!
12年開発の最大の壁
ここで、12年も諦めずに開発を続けられたことに対する話題になりました。
この12年間の最大の壁は・・
『反対意見』だったそうです。なるほど。
なかなか結果が出ない上、投資額も相当…ということで思いっきり反対されたそうですが、それでも諦めなかったところがすごいですね。
あとでまたお話に出てきますが、『諦めたら失敗』だそう。確かに!
絶対できる!と信じる、そんな力も大事なんだと思い知らされました。
そして、ここでセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーの3つのルールが紹介されます。
3つのルール
- 世の中にないモノ
- 人々の生活を豊かにするモノ
- 技術的ハードルが高いモノ
ここを目指し、開発できれば、ライバルが全くいない状況になれる!とのこと。
完全なブルーオーシャンって…イノベーションだからこそですね。
そして、「日本のイノベーションを世界へ」と掲げられていました。
イノベーションを生む秘訣は
- テーマを選べ →テーマで100%決まる。まずはニーズありき。本当に誰もやっていないか?
- 反対意見を押し切れ
- 諦めたら失敗になる
めっちゃかっこいい!
あいにく文系の頭脳しか持ち合わせていない私からしたら、まぶしい!!かっこいい!!
とてもよい刺激をもらえるお話&番組でした〜!
ランドロイド、洗濯乾燥一体型が30万円になったら買うぞ(笑)
そのうち「陸王」みたいにTVドラマ化されそうですね!